いきいき通信オンライン 39号
2018年1月12日更新
サポーターになってみませんか?
今年度最終号のいきいき通信は、「サポーターになってみませんか?」をテーマにお送りします。1年間「サポーターから広がるつながり」をテーマに、さまざまなサポート方法を紹介させていただきましたが、今号でも「高次脳機能障害に関するイベントに参加する」・「福祉施設の製品を購入して障害のある方の就労を応援する」・「身近な場所で当事者の方と交流して一緒に楽しむ」など、気負わずにできるサポートをお伝えさせていただきます。
いきいき通信を読んで下さった方が、「これだったら自分にできるかも!」とご自分に合ったサポート方法が見つかったらうれしいです。
サポーター①高次脳機能障害に関するイベントに参加する
「高次脳機能障害フェスタ開催 ~第10 回高次脳機能障害者支援セミナー~
まず、サポーターの1つとして「高次脳機能障害に関するイベントに参加する」という方法をご紹介します。
目黒区高次脳機能障害者支援センターでは、高次脳機能障害の啓発事業として「高次脳機能障害者支援セミナー」を毎年開催しています。今年度は10回目の記念開催となるので、「高次脳機能障害フェスタ」と題し、誰でも気軽に楽しめるフェスティバルとして企画しました。当日は、国立障害者リハビリテーションセンターから講師を迎えての基調講演&当事者参加の就労支援のシンポジウムにより、「高次脳機能障害ってどんな障害?」「どんなサポートがあればよい?」「当事者・家族はどんなことに困っている?」などについて考える機会と、販売ブースも用意します。また、シンポジウム参加企業のご協力により、料理の鉄人でおなじみの坂井シェフ考案「食べておいしい脳健康レシピ」の配布もありますのでお楽しみに!(※当日坂井シェフは来場しません)
サポーター②障害のある方の”働く”を応援!
~身近な地域機関の方々にインタビュー~
「めぐろ地域福祉のつどい」を主催している社会福祉法人 目黒区社会福祉協議会 総務課・総務係の土屋梓様にお話を聞きました。
Q1:めぐろ地域福祉のつどいを通して地域の福祉施設の取り組みをどのような思いで応戦していますか?
福祉という世界にあまり関わりがない人も、福祉施設の自主製品においしいお菓子やかわいいグッズがあることを知ってもらい、少しでも福祉に興味を持つきっかけになれば良いなと思っています。また、当事者の方が実際に販売しているので、普段当事者の方と関わりのない方が交流する機会として、こういったイベントはお互いにとって大切だと思っています。
それぞれの施設の自主製品を購入することで、製品を作った方の工賃につながるので、今後もイベントを通して障害のある方の働く応援をできたら良いですね。
Q2:これからめぐろ地域福祉のつどいに参加する方へ!
福祉施設では一般の方が手に取りやすいように開発した製品がたくさんあります。イベントに参加した際は、ぜひ手に取ってサポーターになっていただけたらと思います
めぐろ地域福祉のつどいとは
目黒区社会福祉協議会主催で、毎年10月に中目黒駅前で実施しているイベントです。福祉関係施設やボランティア団体による出店、体験コーナーやステージイベントなど楽しめるブースが多くあります。各施設・団体が一体的にPRを行うことで、地域福祉の魅力を一般の方に伝えて参加をよびかけること・住みやすい地域作りを目指していることを知ってもらうことを目的として、実施しています。
いきいき*せかんどでの販売の様子。当日ビスコッティとマフィンは完売でした。
サポーター③ 当事者との交流を一緒に楽しむ!
~身近な地域機関の方々にインタビュー~
5月開催の「館まつり」や11月開催の「スポルテ目黒13周年記念イベント」を主催しているNPO法人スポルテ目黒(以下スポルテ目黒)所属の目黒区立碑文谷体育館・副館長の小林一政様にお話を聞きました。
Q1:イベントを通じて、地域の福祉施設とどのような交流を目指していますか?
スポルテ目黒としては、総合型地域スポーツクラブということを広く理解してもらい、なおかつ活用してもらいたいと思っています。イベントを通じて、上記の運営目的を果たすことができ、また、地域の体育施設(碑文谷体育館)としても福祉施設との活動・作業を地域住民に知ってもらうことができます。福祉施設と互いに支えあう良い関係を築くことで、地域に根付いた共存関係ができれば良いと願うものです。障害のあるかたたちが、一生懸命にボランティア作業・販売活動などを行っている姿を地域の方々は大変微笑ましく見守っています。一緒に関わり理解する事で、前向きな心持ちに成って頂ければと思います。
Q2:これからスポルテ目黒に参加する方へ!
自分ができることで障害のあるかたに関わることがすでにサポートなのだと思います。そういう機会を見過ごさずに、ぜひ一緒に参加して下さい。
スポルテ目黒とは
「いつでも、だれでも、いつまでも」を基本に、スポーツ・レクリエーション・文化活動に親しめる環境づくりを行うとともに、 地域住民の健康づくりに寄与することを目的として活動している総合型地域スポーツクラブです。
目黒区の指定管理事業として碑文谷体育館の運営も行っています。
28年のイベントでの販売の様子。地域にお住まいのたくさん方々に知って頂けました。
いきいきせかんど限定商品紹介
ビスコッティもクリスマスに合わせて、かわいい装いに変わりました!
ツリー、靴下、雪だるま、帽子を被ったネコとクリスマスにちなんだかわいいマスコットがたくさん! マスコットはいきいき*がくだいに通所されている佐藤さんの手作りです。1つ1つ表情が違い、世界に1つしかないマスコット。佐藤さんは針仕事が好きで、好きなことをいかして何かお手伝いしたいという思いで作ってくださいました。販売では子どもや女性のお客様にとても好評で、いつも以上にお客様が来てくださいました。
2月限定商品
2月のイベントと言えば、バレンタイン!昨年に引き続き、いきいき*せかんどではブラウニーの販売を予定しています。ココアパウダーとくるみをふんだんに使用し、リッチな味わいになっています。バレンタイン限定のラッピングもあるかもしれません! ぜひ、お楽しみに。
第10回目黒区高次脳機能障害支援連絡会を開催
昨年10月25日、第10回目黒区高次脳機能障害者支援連絡会を開催しました。当日は30機関、約50名の関係機関の方に参加して頂きました。当連絡会は、高次脳機能障害の方々が身近な地域で支援を受けられることを目指し、支援に関わる各関係機関が集まり、高次脳機能障害に対する理解を深め、地域での連携体制を作り上げていくことを目的に、区市町村高次脳機能障害者支援促進事業の一環として毎年実施しています。
今回は第10回目の節目の開催ということもあり、「10年間の連携を活かした地域支援ネットワークづくり」をテーマとしました。目黒区での10年間の連携の広がりについて振り返り、今後の連携について皆さんで情報交換をするため、グループワークを実施しています。今後も継続し、顔の見える関係づくりを作っていくとともに、他機関同士連携し、切れ目のないサポートをしていければと思います。(文・川島)
めぐろ高次脳機能障害サポーター養成研修実施
今年度2回目の「めぐろサポーター養成研修(初級編)」を昨年11月29日に目黒区役所にて実施しました。障害福祉サービス事業所・地域包括支援センター・居宅介護支援事業所の方など様々な機関の方にご参加いただきました。また、今回は少人数のグループワークを実施し、講義を踏まえて疑問に思ったこと・実際に支援をしていて困っていることなどを話し合いました。目黒区で多くのサポーターが活躍できるよう、来年度も継続して実施していく予定です。(文・川島)
地域とのつながりを深めるために「いきいき*がくだい」運営推進会議
昨年10月、いきいき*がくだいにて「運営推進会議」を行いました。運営推進会議とは、事業者とご利用者様・ご家族、地域住民、行政と地域の関係機関の参加によって、サービスの質の確保・向上を図ることを目的とした会議です。いきいき*がくだいの利用者は、若年層が多く、活動の目的に社会参加を掲げており、実際に地域に出て活動することも多いこと、病気や障害の認知度が低い制度の間にある人々を対象としていることから、身近な地域の方々や地域の機関と結びつきを持ち、病気・障害の啓発を行うとともに、ご利用者様が地域社会の人々と交流する機会を増やすことを今後も目標としていきたいと思っています。
当日は、いきいき*がくだいご利用者様、目黒区地域ケア推進課職員、民生委員、碑文谷体育館副館長等にお集まり頂き、見守りサポーター活動を中心としたいきいき*がくだいの活動報告とあわせて意見交換しました。今後も、地域で活動されている方々と相互に協力をしながら、地域とのつながりを深めていきたいと考えています(文・野々山)
第2回 若年性認知症相談支援研修を実施しました
若年性認知症への対応力向上を目的に、地域で若年性認知症の相談支援を行う窓口となる専門職(主に地域包括支援センター)を対象とした「若年性認知症相談支援研修」が昨年9 月に実施しました。今回、参加者のうち若年性認知症の支援経験がある方は約4割でしたが、研修を通じて参加者からは「内容をよく理解できた」、「今後の支援に自信をもって取り組めそうである」との意見も聞かれました。身近な地域で安心して相談できる体制ができるよう、本研修は継続して実施していきます。
▲グループワークの様子。当日は約70名の支援者の方々にご参加頂きました
NEWS 1 若年性認知症ハンドブックが改訂されました
昨年11 月に東京都発行の「若年性認知症ハンドブック」が改訂されました。今回の改訂では、家族介護者・当事者の会や若年性認知症専門事業所情報の追加、事業主が若年性認知症の方を雇用する上で利用可能な支援制度、認知症疾患医療センターなどの相談窓口一覧など、内容を新たに充実させています。東京都のホームページよりダウンロードが可能です
とうきょう認知症ナビ 若年性認知症ハンドブック
NEWS 1 新たに認知症疾患医療センターの指定医療機関が増えました
昨年11 月1 日より、新たに医療法人社団三秀会 羽村三慶病院(羽村市)が地域連携型認知症疾患医療センターとし
て運営を開始しています。これにより、東京都の認知症疾患医療センターは地域拠点型が12 施設、地域連携型が40 施設になり、あわせて52 施設が指定を受けて運営しています。
NPO会員のご案内会員とは
- ●NPO会員とは、主に賛助会員で構成され、事業活動を理解・応援して下さる方をいいます。
- ●当NPO法人の場合、若年性認知症や高次脳機能障害の啓発活動を応援して下さる方が会員となります。
- ●施設利用の有無に関わらず、応援することができます。
会費
- 事務局の運営、並びに通信の発行や講座等の啓発活動に使われます。
- ●入会金…1,000円
- ●年会費…1,000円
今年度は「サポーターからつながる広がり」をテーマに行ってきました。通信を通してサポーターに興味を持って頂く工夫を考えてきましたが、いかがでしたでしょうか。さらなる広がりを求めてこれからもメンバー一同頑張って参ります(文:守屋)